日常で役立つ心理学ブログ~「生きにくい」を「楽」にしよう~誰でも使える「選択理論心理学」

【家族vol.8】なに言ってるの!?信じられない!~そんな時こそ身につけたい7つの習慣~

選択理論心理士のナミです。

家族から思いがけないことを言われたとき、相手を批判したり責めてしまうことがあります。特に時間に余裕がないときや、「また!?」と感じるときに、必要以上にガミガミと文句を言い続けてしまうことも。

ある日の出来事。この日は大事な親戚のお葬式に行く日。バタバタと支度を進めていると、出発直前になって父が突然、留守番をしたいと言い出しました。

私がこの心理学を学んでいなかったら、口にしていたであろう言葉はこちら。

私はこのとき既に選択理論心理学を学んでいたので、この思考をもとに行動すると、父との関係性を悪くすると知っていました。ではどんな行動を選択することにしたのでしょうか。

選択理論心理学で考えてみると?

選択理論心理学では、相手を外側からの刺激や強制によって変えようとするときに使いやすい行動を、人間関係を破壊する「致命的な7つの習慣」と呼んでいます。学ぶ前に私がよくやっていた行動たちです。

致命的な7つの習慣
  • 批判する
  • 責める
  • 文句を言う
  • ガミガミ言う
  • 脅す
  • 罰する
  • 褒美で釣る

これらの行動を駆使して強制的な説得をした後の父の反応パターンはというと?しぶしぶ周りに従ったり、不機嫌オーラを出していたり、場にそぐわないことを言っておちゃらけるか、黙々とお酒を飲むか。

ですが、心理学を学んでからの私が意識してやっているのはこちらの「身につけたい7つの習慣」です。相手の内側にある意志を尊重する関わり方ができ、相手と自分の意見に違いがあれば交渉しようとする考え方なので、強制的に相手を変えようとする関わり方と比べて、関係性を悪くすることはありません。

身につけたい7つの習慣
  • 傾聴する
  • 受容する
  • 信頼する
  • 尊敬する
  • 励ます
  • 支援する
  • 意見の違いを交渉する

最初に意識したのは「受け入れる」と「傾聴する」でした。いつもぶっ飛んだことを言ったりやったりして周りをびっくりさせる父。だけど父にも何か考えがあるのかな?とまずは受け入れる、そして父の話をちゃんと聴いてみようと思いました。

すると、父から今まで聞いたことのない本音が発せられることに。

私はびっくりしました。今まで父はおちゃらけたり文句を言うことはあっても、人に弱音を言うことはほとんどありませんでした。そこではっと気づいたのは、父が何かするときに私たち家族はいつも「またお父さんはそんなこと言って!」という色メガネをかけて、きちんを話を聴こうとしてこなかったことです。

話をさえぎらずに聴いてみて、相手がどんなものを見ているのか・感じているのかを自分の中に取り込んでみました。今は会う回数は少なくなっていても、人生の色々な場面で関わってきた父の大事な兄弟。それを自分に置き換えて想像してみると、そこに共感が生まれてきました。

このとき父とは話をしながら、まずはみんなで会場に向かおうという流れになりました。そして、着いたときの感情によってまたどうするか決めたらいいよと、家族間の違いを交渉し、父に寄り添うことができました。

びっくりするようなことを言われたと感じても、批判せず責めず「ここでは何を言っても大丈夫だよ」という怖れのない空間を作り出すことで、目の前の人の本音が聴けるんだなと感じた出来事でした。

自分がどんな思考や行動を選ぶかで、今までのパターンと違った結果になります。意識しないとなかなかできない「身につけたい7つの習慣」を使ってみてください。

 

では、また!

※この記事は、わたし個人の経験を選択理論心理学に当てはめ、見方を変えたり改善対策している一例です。

コントロールや強制を使えば、違いが残り、相手を変えようとする努力が違いを拡大する。選択理論を使っていれば考えさえしないような、つまらないことで論争していることに気がつくようになる。

『グラッサー博士の選択理論』p155