選択理論心理士のナミです。
「どんな家庭にしたいですか?」よく聞く質問です。
「明るい家庭」「温かい家庭」「笑顔の絶えない家庭」よく聞く回答です。
では、家庭の中がどんな言葉であふれていたら、「明るい」「温かい」「笑顔の絶えない」家庭になるのでしょうか。
なかなか恥ずかしいのですが、昔の我が家はこんな言葉であふれていた時期があったなと思い出しました。
嫌なことがあったとき、家族を傷つけることを言う、八つ当たりをする、誰かのせいだと責める。
数え出すとキリがありません(笑)
「家族に優しく」?
「思いやりを持って」?
そんなのは綺麗事だよ!仕方ないじゃん!ムカつくことが山ほどあるんだから!!
選択理論心理学には「責任の概念」があります。
大人になってこの知識が自分の中に入ったとき、私の中で家族への接し方が変わりました。
- 自分のために、誰かを不快にすることは「無責任」
- 自分のことを毎日きちんと満たすことは、自分の「責任」
- 自分を満たさずに放っておいたり、誰かのせいにするのは「無責任」
この理論をもとに、家族の発言の問題をひも解いてみましょう。
- 「うるせーババア!」⇒相手を不快にしている。自分の状態を伝えるときは、相手を不快にしない言葉を選ぶ必要がある。
- 「何しようと私の勝手でしょ!」⇒自分を満たすときに周りの誰かが困るのであれば、やり方を変える必要がある。
- 「お母さんがやれって言ったからやったんじゃん!」⇒言われたことはただ「情報」であって、決めるのは自分、やるのも自分。上手くいかなくても誰かのせいではない。
- 「あんたもっと稼いできなさいよ!」⇒ほしいものは自分で手に入れる努力をするのは自分の責任。
- 「おれはずっと我慢してたんだぞ!」⇒我慢は自分を満たさない。我慢が爆発する前に自分で調整したり、相手に伝える必要がある。
なるほど!
自分を満たすことも大切だし、相手が嫌な思いをしないように気づかうことも大切。
自分の行動は最終的には自分で決めているので、自分に責任がある。
この視点を持つと、あのときの言葉はこんな風に言えば良かったのかな、と振り返ることができます。
先ほどの相手を責めるような言い方から、相手を傷つけずに自分の状態を伝える言葉に変わってきました。
ここからもうひとつステップアップしてみましょう。
- 他の人を満たすお手伝いをしながら、自分のことを満たす
「相手も自分も気分がいい」「お互いが満たされる」そんな言葉を使って関わるということです。
こんな風に見ていくと、言葉を選ぶことで「明るい家庭」「温かい家庭」「笑顔の絶えない家庭」に近づいていくのがわかります。
「家族なんだから、言いたいことはハッキリ言った方がいい」と聞くことがあります。
ただ、ハッキリ言うときに相手を傷つける言葉を使っていたら、お互いが嫌な気持ちになるし、修復にも時間がかかります。
家庭の中にどんな言葉があふれていたらお互いに居心地が良いか。
そう考えることが、理想の家庭につながるヒントになりそうですね。
私は選択理論心理学に出会うまで、家族には感情的に接することがとても多く、関係を改善するまでに遠回りをしました。
もっと早く知りたかった、子どもの頃に教わっていたらどんなに良かったか、と感じます。
グラッサー博士は「真の教育とは、知識の取得ではなく、知識を使うことである」といっています。
選択理論心理学が普及すると、家庭の中で人間関係の技術を身につけることができ、社会性も育めるようになります。
できるだけ早く、そんな世の中にしたいと思います。
では、また!
※この記事は、わたし個人の経験を選択理論心理学に当てはめ、見方を変えたり改善対策している一例です。
あなたの口から出てくることは、あなたの責任です。あなたの間違いはそれだけです。彼の口から出てくることは、彼の責任です。私たちがここで取り組んでいるのは、そのことなのです。
『15人が選んだ幸せの道』p341
選択理論心理学で考えてみると?